日々のこと
月8,000円のピアノは投資ではなく、親の趣味だと考えた日
よりみちFIREへようこそ。FIREまで、今日も寄り道しながら考えていきます。
これは我が家の家計と本人の意思をもとにした記録で、どの家庭にも同じ答えが当てはまるとは考えていません。
子どもの習い事や塾代は、将来のための投資だと思っていました。
でも、ある動画を見て少し考え方が変わりました。投資というのは、見返りを求めてお金を出すものです。そう考えると、子どもの教育に「投資」という言葉を使うのは、少し危ういのかもしれません。
投資だと思うから、成績が上がらないとイライラする。練習しないと腹が立つ。これだけお金をかけているのに、という気持ちが出てくる。
私はそこでハッとしました。
子どもの習い事は、投資ではなく、親の趣味だと考えたほうがいいのではないか。そう思うと、今まで少しモヤモヤしていた支出の見え方が変わりました。
我が家で今いちばん考えたのは、娘のピアノです。月謝はだいたい8,000円。年間にすると96,000円です。
この金額を「投資」と見るのか、「家族の趣味」と見るのかで、親の気持ちはかなり変わります。

投資だと思うと、回収したくなる
投資という言葉には、どうしても回収の感覚がついてきます。
お金を出したのだから、成果が出てほしい。将来役に立ってほしい。成績が上がってほしい。何かしらの形で返ってきてほしい。
資産運用なら、それでいいと思います。私たちはNISAや401Kにお金を入れていますが、それは将来の資産形成のためです。増えることを期待しているし、リスクを取りながら見返りを求めています。
でも、子どもの教育や習い事に同じ感覚を持ち込むと、親の中に「回収したい」という気持ちが生まれます。
ピアノを習っているなら、ちゃんと練習してほしい。塾に行っているなら、成績を上げてほしい。英語を習っているなら、将来使えるようになってほしい。
そう思うこと自体は自然です。ただ、それが強くなりすぎると、子どものために始めたはずのことが、親の期待を回収する場所になってしまいます。
娘のピアノに感じていたモヤモヤ
娘はピアノを習っています。月謝はだいたい8,000円です。
正直に言うと、将来ピアノを仕事に使うことはないだろうなと思っています。本人が音楽の道に進みたいと言っているわけでもありません。
もともとは妻が習わせていて、そのまま続いているようなところもあります。私の中では、もう必要ないのではないかと思うこともありました。月8,000円は、家計全体から見て払えない金額ではありません。それでも、サイドFIREを目指す家計としては、毎月出ていく固定費はどうしても気になります。
ただ、娘は少しずつ上手になっています。練習は嫌々なときもあります。それでも、本人にやめたいか聞くと、続けたいと言っていました。
この状態をどう考えるかで、少し迷っていました。
投資として見ると、将来使わないなら意味が薄い。練習に前向きでないなら費用対効果が悪い。そういう考え方になります。
でも、趣味として見ると話が変わります。
親である私たちが、娘が何かを続けて少しずつ上手になる姿を見る。家の中にピアノの音がある。嫌々ながらも練習して、昨日より少しできるようになる。そういう時間そのものに、月8,000円を払っている。
そう考えると、これは投資ではなく、私たち親の人生を豊かにする趣味なのかもしれません。
妻は、娘にもピアノの経験をしてほしい
妻は、ピアノを続けさせたい考えです。
妻自身も子どものころにピアノをやっていました。だから、娘にも同じようにピアノを経験してほしいのだと思います。
妻の中では、ピアノはただ曲が弾けるようになるだけの習い事ではありません。音感が育つ。歌が少し上手になる。音楽に触れる時間が増える。学校の音楽発表会でピアノを弾けるかもしれない。
そういう経験を、娘にも持ってほしいのだと思います。
私の見方だけだと、「将来ピアノを仕事に使うのか」「月8,000円の価値があるのか」という話になりがちです。でも、妻の考えを聞くと、少し違う見え方になります。
ピアノは、将来の収入を増やすための投資ではありません。音楽を通して、娘の世界を少し広げるための経験です。
そう考えると、続ける理由はあります。
子どもの経験は、親の人生の彩りでもある
子どもにいろいろな経験をさせたいと思うのは、子どものためだけではありません。
親である自分の人生の物語にもなっています。
習い事も、旅行も、外食も、家族で出かける時間も、すべてが将来お金になって返ってくるわけではありません。むしろ、お金だけで見れば戻ってこないもののほうが多いです。
それでも、そこにお金を使う理由があります。
家族で旅行に行く。知らない景色を見る。おいしいものを食べる。子どもが何かを感じる。親も一緒に感じる。
これは資産を増やすための投資ではありません。人生に彩りを加えるための支出です。
サイドFIREを目指していると、どうしても支出を減らすことばかり考えがちです。もちろん無駄な固定費は減らしたいです。意味のない支出を放置するつもりもありません。
ただ、人生を豊かにする支出まで全部削ると、何のためにFIREを目指しているのか分からなくなります。
私たちは最短FIREではなく、よりみちFIREです。寄り道をしながら、家族の時間も楽しみながら、資産を作っていきたい。
そう考えると、子どもの習い事も旅行も、家計を壊さない範囲なら「自分たちの人生を豊かにする趣味」として持っていていいのだと思いました。
趣味の深みは、知識で変わる
もう一つ感じたことがあります。
趣味の彩りを深めるのは、知識です。
旅行に行っても、ただ景色を見るだけなら一瞬で終わります。でも、その土地の歴史や背景を少し知っていると、同じ景色の見え方が変わります。
建物を見る。道を見る。食べ物を見る。その裏にある情報を知っているだけで、アンテナが広がります。
これは習い事も同じかもしれません。
ピアノを将来仕事で使うかどうかだけで見れば、意味は薄く見えます。でも、音楽を知ること、練習して少しずつできるようになること、人前で弾く緊張を知ること。そういう経験は、本人の中に何かを残すかもしれません。
それがお金になって返ってくるかは分かりません。むしろ、返ってこない前提で見たほうがいい。
でも、人生の見え方を少し豊かにする可能性はあります。
家計では、投資と趣味を分けて考える
今回の気づきで、教育費を全部肯定するつもりはありません。
子どもが明らかに嫌がっている。家計を圧迫している。親の見栄だけで続けている。そういう状態なら、見直したほうがいいと思います。
ただ、見直すときの言葉は大事です。
「これは投資として回収できるのか」と考えると、子どもに見返りを求めてしまいます。
「これは親の趣味として、家計の中で持ち続けたい支出なのか」と考えると、少し冷静に話せます。
我が家でも、習い事を続けるかどうかは、一度家計の中で見直したほうがいいと思っています。ただ、そのときは成績や将来性だけで判断しないようにしたいです。
娘がやめたいのか。続けたいのか。親として、その時間にお金を払いたいと思っているのか。家計として無理がないのか。
この4つで考えたいです。
今回、娘に聞くと続けたいと言っていました。妻も続けさせたい。月8,000円は家計を壊す金額ではない。

だから我が家では、ピアノは続けることにします。
投資ではなく、人生の趣味として持つ
子どもの習い事は、将来のための投資だと思っていました。
でも今は、少し違います。
子どもが人生を楽しむための経験であり、親である私たちの人生を豊かにする趣味でもある。そう考えたほうが、我が家には合っている気がします。
投資なら、回収できないと失敗です。
でも趣味なら、家計の範囲で楽しめて、人生に彩りが増えれば、それで意味があります。月8,000円のピアノは、我が家にとってはその範囲に入ります。
サイドFIREを目指すからこそ、お金の使い方には厳しくありたいです。ただ、人生を豊かにする支出まで敵にしない。
FIREまで、寄り道しながら。
今日の気づきとして、これはしばらく大事にしたい考え方です。
自分が言いたかったこと
私が言いたかったのは、子どもの習い事をすべて投資として考えると、親も子どもも苦しくなるということです。
月8,000円のピアノを、将来回収するためのお金だと思うと、練習量や成果が気になってしまいます。でも、家族の時間を豊かにする趣味だと考えると、同じ支出の見え方が変わります。
娘は続けたい。妻も続けさせたい。家計を壊す金額でもない。
だから我が家では、ピアノは続けます。投資ではなく、家族の人生に彩りを足す支出として持つ。これが今回の結論です。
今日も、FIREまで寄り道しながら。自分たちの選択肢を、一つずつ増やしていきます。